花鳥風月という、幸せ。


昔の日本人は、
四季のある生活のなかで、
花が咲いては散りゆく様子や、
月が満ちては欠けていく様子、
つまり、無常であることに、
『 美 』を見出していたらしい。




『 無常 』とは、
仏語。この世の中の一切のものは常に生滅流転 (しょうめつるてん) して、永遠不変のものはないということ。特に、人生のはかないこと。また、そのさま。
という意味である。




当時の人々は、
ほんとうは、
移ろいゆくものや、
変化していくこと、
たとえば死に対して、
恐怖を抱いていたのでは
ないだろうか、と思う。

この幸せが続いていく
『 永遠 』の時を願うと、
無常であることが、
恐怖になる。

だからこそ、
そこに『 美 』を見出し、
移ろいゆくものを
受け入れることで、
命のある間だけでも
救われようとしたのではないか。




そう考えると、
当時の人々は、
幸せだったのかもしれないし、
今のわたしたちと、
大差ないのかもしれない。




軍司倫岬

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